2017年にフルモデルチェンジしたスズキ新型スペーシア/カスタム。2018年にはスペーシアギアも追加され、人気の高い軽自動車です。そんなスペーシアのカタログ燃費はWLTCモードで19.2〜22.2km/L。
ただこれらの数値はあくまでカタログ値なので、実際の燃費がそのとおり出るとは限りません。そこで、スペーシアの実燃費がどのくらい出るのかは気になるところだと思います。
特に知りたいのは、
- スペーシアの実燃費
(マイルドハイブリッド、マイルドハイブリッドターボ) - ライバル車との実燃費比較
(タント、N-BOX)
この部分ではないでしょうか。ここではこの2点についてネット情報を中心に詳しく調べてみたので紹介したいと思います。
また、ネット情報は信用ならないところもあるので、自分でも実際にスペーシアに乗って燃費を計測してみました。
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スズキ新型スペーシアハイブリッド/ターボの実際の燃費を公開!
新型スペーシアの実燃費のデータはe燃費やみんカラの燃費記録を参考に、毎月のデータを記録しました。
記録したデータを
- 平均の実燃費
- 燃費達成率
- 月ごとの実燃費
この3つのポイントで紹介したいと思います。ああ
新型スペーシアハイブリッド/ターボの実燃費は平均以上
平均実燃費、平均燃費達成率を整理してみました。
燃費 | スペーシアカスタム(2WD) [マイルドハイブリッド] |
スペーシアカスタム(2WD) [マイルドハイブリッドターボ] |
カタログ燃費 [WLTCモード] |
21.2km/L | 19.8km/L |
実燃費(平均) | 19.1km/L | 15.2km/L |
燃費達成率(平均) | 90.1% | 76.8% |
※ターボ車はカスタムとギアのみ設定されているため、実燃費はカスタムを参考
マイルドハイブリッドとマイルドハイブリッドターボのカタログ燃費の差は1.4km/Lです。
平均実燃費ではマイルドハイブリッドの方が3.9km/L良いので、マイルドハイブリッドターボとの差は拡大しています。
実燃費に大きく関係している燃費達成率は、マイルドハイブリッドは90.1%、マイルドハイブリッドターボは76.8%。
これは全車種の平均燃費達成率73.1%(※)と比べてターボ車は同じくらいですが、マイルドハイブリッドは17%程良い数字です。ただ、この数字はJC08モードでの達成率で、WLTCモードで燃費達成率80%程度であれば平均並。それでもマイルドハイブリッドは10%ほど良いので、
マイルドHV車の場合はこのクラスの軽自動車では優秀な数値です。
※e燃費の全車種の燃費達成率ランキング上位100位の平均
新型スペーシアハイブリッド/ターボの各月の実燃費を公開。春秋は良いが、夏冬は悪い
実燃費は季節によってかなり変動すると感じていたので、実燃費と温度の関係をグラフで表してみました。
マイルドハイブリッドを見ると、クーラーやエアコンの使用機会が少ない春や秋は約23km/Lと、年間の平均燃費よりも良くなります。
反対にクーラーやエアコンをたくさん使う冬や夏は燃費が17km/L程度で、年間の平均燃費より悪いです。
特に燃費が悪いのが冬の寒い時期。燃費が15km/L台に落ち込みます。これは冬になるとエンジンを温めるのに、暖機運転が行われるからだと思います。
また、マイルドハイブリッドターボはマイルドハイブリッドよりどの月でも実燃費が約4km/L低いところで推移していました。
新型スペーシア/ハイブリッドの実燃費は年間で7km/L以上変動する
月ごとの実燃費を詳しく見るため、各月の実燃費グラフを数値で表しました。
月 | スペーシア(2WD) [マイルドハイブリッド] |
スペーシア(2WD) [マイルドハイブリッドターボ] |
1月 | 15.2km/L | 12.1km/L |
2月 | 15.4km/L | 12.2km/L |
3月 | 17.2km/L | 13.7km/L |
4月 | 23.0km/L | 18.3km/L |
5月 | 22.9km/L | 18.2km/L |
6月 | 22.3km/L | 17.7km/L |
7月 | 17.1km/L | 13.6km/L |
8月 | 17.2km/L | 13.6km/L |
9月 | 21.2km/L | 16.9km/L |
10月 | 22.0km/L | 17.5km/L |
11月 | 19.3km/L | 15.4km/L |
12月 | 17.4km/L | 13.9km/L |
マイルドハイブリッドの実燃費は1月と4月で7.8km/Lの差がありました。また、マイルドハイブリッドターボは1月と4月で6.2km/Lの差があり、気温によって燃費が大きく異なるようです。
口コミで実燃費がバラバラなのも気温・季節が関係している
ちなみにスペーシアの燃費は価格com等の口コミでも月ごとの燃費が違うと言われています。

これはスペーシアの燃費に対する口コミを集計した結果です。
大半は「良い」と言っていますが、普通と答える人が1割ほどいます。
燃費は計測した時期が大きく影響すること分かっていて、マイルドハイブリッドの燃費を1月頃に評価した人は、
「カタログ値には遠い。街中で15km/L」
と評価。4月頃に評価した人は、
「市街地で21km/L。結構良いです」
と評価しているようです。
スペーシアの口コミ評価については、欠点も含めてこちらで詳しく紹介しています。
⇒欠点はここ!スペーシアの口コミ評価・評判
ライバル車(N-BOX、タント)との比較
新型スペーシアのライバルといえば、タントとN-BOXです。スペーシアの購入を考える際、一緒に検討されるライバル車の燃費も気になったので比較してみました。
ライバル車の中で、新型スペーシア/ハイブリッドの燃費は1番良い
平均燃費と達成率を比較した結果です。燃費に関係する要素も合わせて比較しました。
燃費 | スペーシア [マイルドHV] |
タント [ガソリン] |
N-BOX [ガソリン] |
駆動方式 | 2WD | ||
カタログ燃費 [WLTCモード] |
21.2km/L | 21.2km/L | 21.2km/L |
実燃費(平均) | 19.1km/L | 17.5km/L | 17.4km/L |
燃費達成率(平均) | 90.1% | 82.5% | 82.1% |
重量 | 870kg | 900kg | 900kg |
エンジン最大出力 | 52馬力 | 52馬力 | 58馬力 |
モーター最大出力 | 3.1馬力 | – | – |
【スペーシア】
スペーシアの実燃費はライバルの中で1番良いです。ライバルより軽く、モーターアシストがあるので燃費が伸びています。スズキの軽量ボディー技術「テクト」による車体軽量化も燃費の良い要因でしょう。
【タント】
タントの実燃費はガソリン車のハイトワゴンではもっとも良い数値です。車体重量はありますが、エンジン出力が抑えられていることが燃費が良い要因でしょう。
しかしガソリン車なので、ハイブリッド車のスペーシアには及びません。
【N-BOX】
N-BOXはライバルの中で実燃費が悪いです。エンジン出力が大きいので、トルクはありますが燃費が少し犠牲になっています。と言ってもタントと大差はないです。
各月の実燃費は新型スペーシアが一歩リード
各月の燃費も比較してもスペーシアが一歩リードしています。
N-BOXとタントはどの月もほぼ同じようです。
検証!実際に市街地、高速、郊外を走ってみた!
スペーシアの燃費を調べていると、気になってくるのが
調べた数字は正しいのか?
ということです。e燃費やみんカラのデータではかなり精度が良さそうですが、実際に測ってみないと納得はできません。
そこで、今回はスペーシア(マイルドハイブリッド)に乗って燃費を計測してきました。
実測した時の条件がこれ。かなり実践的なコースを走れたと思います。
[ドライブコース]
郊外 :15km。渋滞なし、信号は少なめ。
市街地:10km。渋滞あり、信号は多め。
高速 :20km。渋滞なし。
[走行条件]
走行日 :2021年1月17日
外気温 :8℃
天候 :晴れ
エアコン:25℃(A/CスイッチON)
運転手 :私(35歳)、51kg
同乗者 :妻(34歳)、46kg
スペーシアは郊外だと燃費が伸びる
今回は目的地のショッピングモールへ向けて、郊外からスタートします。
郊外では信号は少なく、約3kmに1つくらいしかありません。そのため信号であまり止まることなく、スムーズに走れました。
渋滞に引っかかることもなく、郊外を抜ける直前に燃費を見ると
『21.9km/L』
を記録。これは平均燃費より3.0km/L程良い数値です。
郊外を走行中は、ステータスインフォメーションランプ(※)を確認しながら運転。燃費の良い緑色を維持するよう緩やかな加速を意識していました。もしかするとこれが燃費の良い要因かもしれません。
※メーターの照明色が変化して運転状態をお知らせ。通常運転、燃費の良い運転状態、減速エネルギー回生時を色で表示。
市街地ではスペーシアの燃費が悪い
次は市街地に入りました。市街地では信号はかなり多く、200mに1つくらいの間隔。さらに工事の影響で1車線少なくなっている区間もあり、渋滞も酷かったです。
そのため平均速度は20km/hを示しており、燃費にはかなり悪い条件だったと思います。
そんな市街地を抜け、燃費計に目を配ると
『11.9km/L』
とかなり悪い数値。平均燃費よりも7.0km/Lも悪くなってしまいました。
マイルドハイブリッドは発進時や減速して停止する時にEV走行になりますが、ここまで悪い条件だと燃費は伸びないようです。
スペーシアは高速だと燃費がかなり良い
最後は高速道路です。高速走行中は車が少なく、渋滞もなかったのでスムーズに走れました。85km/hを維持して走行でき、燃費にはかなり良い環境だったと思います。
目的地周辺のインターチェンジを降りる前に燃費計に目を移すと
『23.9km/L』
とかなり良い燃費をマーク。(※高速に入った時に燃費計はリセット)
これは平均燃費から約5.0km/Lも良い数値です。
高速走行中はアダプティブクルーズコントロールを85km/hで設定して(※)、無駄にアクセルを踏むことなくガソリンの消費を抑えられたことが燃費が伸びた要因だと思います。
※設定した速度で前走車との車間距離を適切に保ちながら加速・減速、さらに停止まで自動追従してくれる装備
ドライブコース検証まとめ
スペーシアの燃費は19.2km/L
今回は郊外を中心として総距離45kmを走りました。平均燃費は19.2km/Lだったので、ネットに書かれている実燃費とほぼ同じ数値を確認できました。
スペーシアの燃費向上させる実験をしてみた
高速は23.9km/Lと燃費がかなり伸び、WLTCモードのカタログ燃費は達成できたものの、JC08モードのカタログ燃費との差は4.3km/Lもあります。
私はこの数字では満足できなかったので、帰り道はエアコンOFFで走行してみたんです。
その結果がこれ。
高速 :23.9km/L→25.1km/L
市街地:11.9km/L→12.5km/L
郊外 :21.9km/L→23.0km/L
平均して燃費を約5%アップさせることに成功しました。
やはりエアコンはかなり燃費に影響するようです。季節によって完全にOFFにすることは難しいと思うので、設定温度を少し控えめにするだけでも効果があるのではないでしょうか。
新型スペーシア/カスタムではガソリン代はいくらかかるのか?
スペーシア/カスタムの実際の燃費が分かったので、これをガソリン代に換算するとどれくらいになるのか計算してみました。
通勤で使うことを前提として・・・
- 平日1日40km×20日=800km
- 休日1日5km×8日=40km
とし、1ヶ月の走行距離を合計840kmで計算。
ガソリンの価格は1リットル140円として、1ヶ月、1年間のガソリン代を計算してみました。
1ヶ月のガソリン代は6,125円!
1ヶ月のガソリン代を計算してみると・・・
計算式
{1ヶ月の走行距離(840km)÷平均実燃費(19.2km/L)}×ガソリン価格(140円)=1ヶ月のガソリン代(6,125円)
となりました。
1年間のガソリン代は73,500円!
1年間のガソリン代を計算してみると・・・
計算式
1ヶ月のガソリン代(6,125円)×12ヶ月=1年間のガソリン代(73,500円)
となりました。
新型スペーシアは平均的なガソリン代よりも18,132円安い
国土交通省の発表によると、ガソリン車のJC08モードの平均燃費は22.0km/L。実燃費の平均は公表されていませんが、燃費達成率を70%とすると平均的な実燃費は15.4km/L。
この数字からガソリン代を計算すると、91,632円/年になります。
スズキ新型スペーシアの年間のガソリン代は73,500円なので、スペーシア/カスタムは平均的なガソリン代よりも年間18,132円安くなるようです。
新型スペーシア/カスタムを安く買うには?
新型スペーシア/カスタムを安く購入するには値引きが重要になってきます。ただ、値引きについてはちょっと気を付けてほしいことがあります。それは…
値引き交渉でディーラーに騙されている人が多い
ということです。
この記事を見てくれた人には絶対騙されてほしくないので、実際にスペーシアを購入した人がどうやって騙されずに値引き交渉したのか、次の記事でチェックしてみてください。
⇒スペーシアの値引き体験談をレポート。値引き相場や限界はいくら?